「ONE ~輝く季節へ~」

私が感動した作品:パソコンゲーム(18禁):
「ONE ~輝く季節へ~」
タクティクス/’98年5月発売

「ONE ~輝く季節へ~」タイトル

「とても幸せだった…」

 この物語は、主人公のこのモノローグから始まる。
 ゲームをはじめると、(主人公の名前入力の後に)真っ暗な画面に一行、「とても幸せだった…」と表示され、懐かしさを呼び覚ますオルゴールのような綺麗な曲が流れ始める。
 それだけで――たったそれだけで、僕は胸を衝かれるように感じた。心の琴線に触れたと言うのだろうか。

「とても幸せだった…」

 なんて美しい一行なんだろうと、今でも思う。

 本編の前半は、日本の漫画やアニメにありがちなラブコメ風の雰囲気で進む。幼なじみの少女は毎朝主人公を起こしに来るし、転校生の少女とは登校中に曲がり角でぶつかる。ほんとに。

 僕がこの「ONE ~輝く季節へ~」と言う作品が好きなのはその物語に大いに感動したからだが、この作品はそれだけではなく、話の前半、コメディ部分では大いに笑える作品でもある。この面白さは一流のギャグ漫画と比較しても遜色ないと思う。

 主人公はのんびりとした、楽しい学園生活を送るのだが、異変はひそかに進行していた。今いる世界ではない、もう一つの世界が生まれていたのだ。空の向こうにある、「永遠」の世界。主人公は、「永遠」の世界が自分を今の世界から連れ去ってしまう事を悟る。
 だんだん、この世界での主人公の存在は薄くなり、人々は主人公の事を忘れてゆく。学校の教師が、クラスメートが、そして家族すらが、主人公の事を忘れる。そしてついに、主人公はこの世から消えてしまう…。

 主人公と、主人公が思いを寄せた少女はハッピーエンドを迎える事が出来るのか?それは、あなたが見届けて欲しい。


購入を考えてる人へ

1998年と言う、だいぶ昔に発売されたゲームであるので、通常版はもう流通していないようです。(私が調べた範囲では。)現在では、「メモリアルセレクション もういちど君に逢いたい」と言うシリーズ名の廉価版(内容の変更はないと思われます。)と、2003年1月に発売になった「フルボイス版」が入手可能なようです。以下に販売ページへのリンクを設けておきます。

ONE ~輝く季節へ~販売ページ


プレイステーション版について

「ONE ~輝く季節へ~」は、「輝く季節へ」と言うタイトルでプレイステーションに移植されています(株式会社キッド)。18禁ではなく全年齢対象となっています。(プレイステーションでは18禁の作品は出せないのだから当然だけど。)

「輝く季節へ」ロゴ
幼い瑞佳

 僕はこちらはあまり遊んでいないのですが、おおむね忠実な移植となっているようです。もちろん、性描写のある場面はカットされ、差し替えられているのでしょうけど、それによって原作のよさが損なわれているような事はないと思います。絵もカットされた枚数分、新たな絵が追加されているようです。

 そしてプレイステーション版では女の子のキャラクターに声が付いています。僕の聞いた限りではあまりイメージと声が違うという事は無かったように思います。



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